2022.01.10
気持ちよく人を動かす
高橋浩一
■要約
承諾を得たい場面での合意を促すコミュニケーション方法を教えてくれる本。共感とロジックを用いて、合意を妨げる心理的な壁を取り払う方法を知ることができる。
■学び
・「自分が提案し、相手にジャッジされる」構造だった商談から「両者がディスカッションしながら、企画書を作り上げる」構造へと変えると、商談の受注率が劇的に向上した。
・提案を持っていく前に3つのポイントを整理。
-ゴール:どんな台詞がもらえたら、この場は成功か。
-壁:どんな疑問や反論が出てくることが予想されるか。
-対応策:壁をどうやって乗り越えるか。
・自分のアイデアを一方的に押し付けず、初期説明を最小限にとどめる。
・相手に会話のボールを早めに渡す。
・相手の話をビジュアルでまとめたものを見せながら、場を前進させる。
・網羅性と優先順位の確認を満たす。
・相手から出てきた言葉をもとに「共通言語」をつくる。
・中間段階で簡単に話をまとめ、後半はポイントを絞って議論する。(W字型の進行)
・枕詞を使って問いかける。
-もし仮に...
-あくまで〇〇さんの個人的な意見で構いませんので...
・アンケートの結果、最高の営業担当者の特徴は「分かってくれている、意図を把握してくれている」ということ。「提案力」「スピード」「誠実さ」「臨機応変さ」これらを抑えて、トップの回答になった。
・不確実な状況においては「こうした方が得する」よりも、「動かないことでこういう損失やリスクがある」という情報に対して、人はより敏感になる。(プロスペクト理論)
・「選択肢」で前提知識で押さえておくべきは、BATNAとZOPA。
-BATNA:合意ができなかった場合の最善策=次善策。
-ZOPA:合意可能な領域。
・愛される心配性であれ。
■アクション
・ディスカッション主体のコミュニケーションを実践。
・提案の前には3つのポイントを整理。
・議論の場でビジュアルを用いる。