2022.01.17
「言葉にできる」は武器になる。
梅田悟司
■要約
外に向かう言葉だけではなく、内なる言葉に磨きをかける方法を学べる本。人の心に響く言葉を生み出したい方に読んでほしい。
■学び
・言葉が意見を伝える道具ならば、まず、意見を育てる必要がある。
・「内なる言葉」とは、日常のコミュニケーションで用いる言葉とは別物であり、無意識のうちに頭に浮かぶ感情や、自分自身と会話をすることで考えを深めるために用いている言葉のこと。
・「今自分が何を考えているのか」「頭の中にどんな言葉が浮かんでいるのか」を正確に把握することで、自然と「外に向かう言葉」は磨かれていく。
・歌川広重さんは世界で初めて雨を線で表現した。それまでは、傘やレインコートを着ている人物や、水が溜まり濡れた地面で雨を表現していた。新しい視点がもたらされた。
・感情を「嬉しい」「悲しい」と漠然とした括りで受け流すことなく、頭の中に浮かぶ複雑な思いと向き合う。この繰り返しで内なる言葉に幅と奥行きが生まれ、語彙力も増えていく。
・思いが言葉の重みを生む。
・人間は、その人の思考の産物にすぎない。人は思っている通りになる。(マハトマ・ガンディー)
・人は考えているようで、思い出している。
・頭の中に浮かんでくる内なる言葉をとにかく書き出す。記憶域にあるものを一旦外に出して、考えることに集中できる環境を整えるため。
・文字の大きさは自信の大きさに比例する。
・「なぜ?」「それで?」「本当に?」の3つの言葉で、それぞれ違った方向に思考を進めさせる。
・常識とは、18歳までに身に付けた偏見のコレクションのことをいう。(アルベルト・アインシュタイン)
・「この一年は、あっという間でした」→「この一年は、まるで15秒のようでした」
-15秒というのは広告会社の人にとって「どんなに短いものか」という共通認識があるため、伝達速度を早められる。
・生きるとは呼吸することではない。行動することだ。(ルソー)
・文章を書いた上で「と思う」「と考える」を排除してみる。
・まずは、特定の一人の胸に深く染み入る言葉を伝えよう。
・動詞にこだわる。日本語の文章の最後を変えることで印象に変化を付けやすい。
■アクション
・「なぜ?」「それで?」「本当に?」で考えに幅をもたせる。