川村祐貴の読書記録

23歳。日々読書から得た学びを投稿します。 毎月15~20冊予定。

『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル

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夜と霧

2022.01.27
夜と霧
ヴィクトール・E・フランクル

■要約
どれほど過酷な環境であっても、強く生きられると教えてくれる一冊。強制収容所に収容されるとき、生活しているとき、解放されるときの心理的な変化を詳細に描写している。

■学び
・移送される時点では、みな恩赦妄想にとらわれていた。何もかもうまくいくと考えていた。

・世界をしらっと外からながめ、人々から距離を置く、冷淡な好奇心が支配的だった。何とか無事にやり過ごそうとする傍観と受身の気分が支配的だった。

・人間は何ごとにも慣れる存在だ。

・反応の第二段階に入ると、仲間が棍棒で殴り倒されていても、目を逸らしたりしない。無関心に何も感じずにながめていられる。

・殴られる肉体的苦痛は、大人の囚人だけではなく、懲罰を受けた子供にとってすら深刻ではない。心の痛み、つまり不正や不条理への憤怒に、殴られた瞬間、人はとことん苦しむ。

・生きしのぐ以外の関心は引っ込んだ。ただ、政治への関心と宗教への関心は例外だった。被収容者が宗教に目覚めると、きわめて深く、新入りはその宗教的感性のみずみずしさに心を打たれた。

・人は、この世にもはや何も残されていなくても、心の奥底で愛する人の面影に思いをこらせば、ほんのいっときにせよ至福の境地になれる。

・愛は生身の人間の存在とはほとんど関係なく、愛する妻の精神的な存在、つまり「本質」に関わっている。

・ユーモアは自分を見失わないための魂の武器だ。

・人は強制収容所に人間をぶち込んで全てを奪うことができるが、たったひとつ、与えられた環境でいかにふるまうかという、人間としての最後の自由は奪えない。

・わたしが恐れるのはただひとつ、わたしがわたしの苦悩に値しない人間になることだ。(ドストエフスキー

強制収容所の人間を精神的に奮い立たせるには、まず未来に目的を持たせなければならなかった。

・わたしたちにとって、生きる意味とは、死もまた含む全体としての生きることの意味であって、「生きること」の意味だけに限定されない。

・ひとりひとりの人間を特徴づけ、ひとつ一つの存在に意味を与える一回性と唯一性は、仕事や創造だけではなく、他の人やその愛にも言える。

・あなたが経験したことは、この世のどんな力も奪えない。

・ある仲間は自分が苦しみ、死ぬなら、代わりに愛する人間には苦しみに満ちた死を免れさせてほしい、と願った。

・私たちは解放されたとき、嬉しいとは感じなかった。まさに嬉しいとはどういうことか忘れていた。