川さんの読書記録

25歳。読書の備忘録として、週1冊ほど。

『千年の読書』三砂慶明

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千年の読書

2022.02.17
千年の読書
三砂慶明

■感想
書店員が綴る読書エッセイです。読んでいるとどこか落ち着く本でした。きっと私と同じ本好きが優しく本のことを話している感じがしたからだと思います。読みたいと思う本をたくさん知れたので、買ってみて良かったです。

■学び
・本には人を変える力がある。時代も、場所も、言葉も関係なく、読む前と読んだ後では世界が一変してしまうような出会いがある。不思議なのは、そうした本は、よく探している本のとなりにあること。

・読書とは第一に、読んでいる精神の駆動そのもののことであって情報の蓄積や検索ではない。ということをたまに素晴らしい本を読むと思い出させられる。(保坂和志

・「支え」と「自由」はコインの表と裏の関係なのだ。そしてそれらを失ったのは「平成」という時代だった。

・本屋のビジネス書のベストセラーランキングに時代の色が表れる。

・自分の時間を売ってお金を稼ぐ生き方ではなくて、自分の時間で作ったものを交換する生き方。食べるために働くのではなく、生きるために働く。

・誰も歩いていない道をたった一人で歩かなければならないとき、本は歩くための杖になる。

・現代人が生産性を上げて獲得した「退屈」にこそ、苦悩の本質があると喝破した哲学者、ブレーズ・パスカル