少し重めのお話です。
女性ならではの悩みがテーマとなっており、私は初めて知ることも多かったです。
後半、精子提供で生まれた方々の声を知りながらも、子どもを持つことを諦めきれない夏子の葛藤が描かれています。本当の父親を知らない子どもを産んでもいいのか、本当の父親を知らないと何が辛いのか、色々考えても自分の子に会いたい気持ちは消えない。
「忘れるよりも、間違うことを選ぼうと思います」という夏子の言葉は印象的で、もしかしたら間違えたことをしているかもしれないという思いを全て包み込むだけの覚悟が爽やかで好きです。